ツアー・ガイドの仕事を甘く見るなよ!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • SumoMe

私のブログをフォローしている人は知っていると思いますが、私は最近ツアーガイドの仕事を始めました。

「ツアーガイド?もったいないなー、シェンなら大手企業に入れるのに。。。」
「ツアーガイド?それをずっとするつもりはないよね?だって。。。食っていけなさそう。。」

そうです。周りに言ったらこのように「絶賛」の声が絶えません。。 -.-” うっとうしいなーーー

 

そう言ってくる人たちは恐らく、ツアーガイドの仕事を甘く見ているのではないでしょうか。「どうせ遊び付き合い的な存在やろう。まあ言ってしまえば、ホストと同じやん!」(確かに時々「俺ホストみたい」と思うときもあるけど。。 苦笑)

でもそうじゃない。ツアーガイドはアルバイト的な真面目じゃない仕事ではないと、私ははっきり言えます。あなたも「ガイドってどうせ。。。」派の人なら、この記事を全部読んで下さいませ。

日本に来る外国人は間違いなく爆増する時代

最近周りの店を見たらやたら英語や他の言語の標記が増えていると感じない?ヨドバシカメラに入ったら多言語のアナウンスと多言語の商品説明係が目に入ることに気づいていない?

そうです。日本に来る外国人は爆増しています!新聞、ニュース、ネットなどを見れば2014年の日本は「国際化」というキーワードを国のスローガンというほど、全てが動き回っていることが分かります。更に2020年の東京オーリンピックを加えて、日本は正に外国人爆増の時代に入ろうとしていることが簡単に予測できます。

実際に日経新聞を見てみましょう。

日経2014年06月10日朝刊 copy

「(日本の)4月旅行収支、44年ぶりに黒字」

「2013年の訪日客数は1000万人を超え。。。(略)政府は20年をめどに、日本を訪れる外国人を現在の2倍にあたる2千万人へ増やす目標を掲げている。」

「タイトマレーシアに対する短期滞在査証を免除。。。(略)インドネシア向けなどでも免除することを検討している。」

「消費税を払わずに済む免税品目を、10月に食品や化粧品など外国人の間で人気が他界消耗品まで拡大する。」

少子化が深刻化している中で、日本の出先は海外になければなりません。(日本人が急に沢山の赤ちゃんを作り、しかも赤ちゃんが一夜で大人という労働力になれる(笑)ことがない限りでは)

今までの日本はベービーブームの団塊の世代が経済を担ってきたから、ビジネスとしては内需しか見てこなかった面があると指摘されています。しかしこれからは団塊の世代が年を取っていって、労働力としての若い世代が少子化のため減少している傾向。。。

そうなったら、日本はどうすると思いますか?もちろん、海外の人を誘致する策に打ち出すでしょう。これは既に日本全国の課題となっています:「海外労働力の誘致と訪日客による経済効果向上」。

日本に入ってくる外国人はこれから間違いなく増えていきます!それは必然的なものでもなく、国策として全国を盛り上げてやっているからそうなっていくのです。その中で、観光業界は国のGDPの大きな担い手になる可能性が大きいとも見られています。

 

あの「クール・ジャパン」も訪日誘致を狙う

「クール・ジャパン」という言葉を聞いたことがありますか?

簡単に言うと、アニメ、マンガ、映画、音楽などいわゆる日本のコンテンツを海外輸出し、その相乗効果で訪日客数を増やすことが狙いなんです。韓国の事例を見たら分かると思います。

韓国は積極的に海外に自分のコンテンツを輸出した結果、今は K-POPというクールなイメージが世界中で定着して、そのおかげで韓国に行きたいという人が爆増しています。全ては必然的なものだと思いましたか?実は全て国の政策で計画されているのです。

つまり、コンテンツを輸出し、国のブランドを高めることによって、海外の人を自国に誘致し消費させることなんですね。全ては計画されています!アイドルや K-POP をがむしゃらに追いかけている人、目覚めてよ。あなたはその政策の駒になっていますよ。(笑)

簡単にまとめていうと、コンテンツ輸出 ー> ブランドを高める ー> 日本に旅行したい意欲アップ ー> 訪日 ー> 経済効果をもたらす

これらが可能になるためには:「日本のブランドを高める」ことを前提にしなければなりません。

 

なぜツアーガイドが担い手になる?

japanese-tour-guide1851412637590132631

「クール・ジャパン」は既に着々と進んでいます。アニメやマンガなどを武器にして今世界中日本のファンが増えています。その次の段階はもちろん、「訪日」です。

では、想像してみましょう。外国人がやってきます。どうやって来ると思いますか?自由型旅行はもちろん可能ですが、日本語しか通じないこの国では、自分で冒険するという人は到底少ないほうです。

やはり皆は旅行会社に頼んで、ツアーで来ます。

ツアーは大体5日ー7日間が多く、この一週間に渡って観光客が一番接している人は誰だと思いますか?旅行会社の社員?バス会社?日本に住んでいる日本人?

 

いや。。。ツアーガイドなんです!

 

そうです。40名ー100名の観光客が一週間に渡って一番接している人、頼っている人は間違いなくツアーガイドなんです。食事、観光、ホテル、移動全部全部、ツアーガイドがいないと観光客は何も分からない状態です。

正直に、ツアーガイドの一言で、訪日客が日本に対するイメージを悪化させることも簡単にできます。だって7日間毎日12時間ガイドと一緒にいるんだから、ガイドからしか日本の情報が入ってこないんですよ。「クール・ジャパン」が海外において日本のブランドを高める立場なら、ツアーガイドは「訪日」という国内で日本のブランドを高める存在だと言っても過言ではないでしょう。

 

「日本人は勤勉な民族です」という解釈もできれば、「日本人は企業社会にしばれれているかわいそうな民族です」とも解釈もできます。さあ、あなたが観光客なら、どれを聞いたら日本のファンになるでしょう?

その全ての全ては、ガイドさんの一言で決まります。今までいくつかのツアーをガイドしてきて、本当に何度も経験しました。私の一言でお客さんの日本に対するイメージが変わるということ。せっかく「クール・ジャパン」の努力で日本を好きになったのに、悪質なガイドの言葉で全て打ち砕かれてしまいます。そんなことは、ツアーガイドには簡単にできます。

 

 

ツアーガイドの現状:全然足りない

そんなに大事なツアーガイドなんですが、日本の観光業界では足りない現状です。その背景に震災後の復興と「クールジャパン」の進行と相まって、それに東京オリンピックの決定、訪日観光客が一気に急増しているのに対し、ツアーガイドの育成と労働環境の整備が充実していない問題があります。

国家資格「通訳案内士」があるのですが、2013年時点登録者数は 16,779 人です。(出所:日本政府観光局)2014年4月単月の訪日客数は123万2千人、一つのツアーが40名だとしたら、4月単月は30,800本のツアーが日本で進行しています。(1,232,000 / 40)。全部のツアーがその16,779人の通訳案内士にうまく発注できたら、一人に2本のツアーガイドの仕事が入るはずです。

しかし、現実に、その「通訳案内士」の資格を持っている人の多くは実は主婦だったり、趣味で取っている人だったりします。そして全国各地にばらばらです。また、123万2千人の訪日客は皆40名のツアーとは限らないので、30,800本以上のツアーが4月単月に発生していると簡単に推測できます。

 

つまり。。。ツアーガイドは足りないのです。

 

また、悪質なツアーガイドも沢山います。ツアーガイドが皆全員「お客さんに日本のファンになってもらおう!」という素晴らしい理念を持っているわけではないから、「お金のために働くだけ」という人も少なくないです。

そういう状況の中で、せっかく日本のブランドを高めて訪日を促すことができたというのに、ツアーガイドの量と質が追いつかないから日本のファンを増やすことが滞ってしまいます。

 

なぜ「ツアーガイド」を選んだ?

日本ツアーガイド珍道中|ミャンマー人は日本人と似ている?!日本留学で一番大きな学びとは

ツアーガイドは全然真面目でない仕事ではありません。

そもそも、何でツアーガイドは成功できない仕事だと思うんですか?中国語の諺で「行行出狀元」(どの職業にも優秀な人材は現れる)があるように、清掃の仕事をしている人でもいつか清掃会社を立ち上げて大きなビジネスを成す可能性が十分あると思います。

「シェンもったいないなー、大企業に入ったらいいのに」
「ツアーガイドなんかずっとやっていられないじゃない?本当にそれでいいの?」

という考えを持っている人に言います。

 

成功は職業とお金で定義するものではない

何でその職業を選んだかというのは、お金で判断するものではないと思います。私がツアーガイドを選んだ理由は、自分の理念に合ったからです。

自分の理念は「日本とマレーシアを世界に」、それだから Youtube とこのブログをやっているし、ツアーガイドの仕事は直接外国人と深く触れ合うチャンスも与えてくれるから「日本とマレーシアを世界に伝える」ことが十分発揮できる場所だと思ったのです。

また、ツアーガイドは実は一番観光業界の仕組みに関わっている立場なんです。旅行会社、バス会社、レストラン、ホテル、航空会社、全部ガイドさんが関わらなければならないので、ビジネス関係を作りやすいのです。それにお客さんはいろんな背景から来ている人なので、うまくコミュニケーションを取ればビジネス・チャンスはいくらでもあります。

実際にツアーガイドを何回かやってきて、私は既に自分のツアーを組めるようになりました。今度会社を立ち上げてツアーを組んで訪日ビジネスをすることも不可能ではありません。

「大企業に入れ」「ツアーガイドは不安定」という考えよりも、私はそれを最高の修業だと思っています。そもそも大企業に入って何十年も働くつもりはない私だから、その代わりにガイドをやっていろんな人とつながったほうが、自分のビジネスを展開しやすいと思いませんか?

 

今日のなる好ど!

ツアーガイドは「不真面目な仕事」ではありません。アルバイト的な仕事でもありません。今後日本の経済に大きく影響を与える一つの仕事なのです。

職業を選ぶときには、お金と肩書きを標準にしてはいけないのです。理念をちゃんと貫けば、どんな職業でも実るときが来ます。(行行出狀元)

Shen Lim
A Chinese Malaysian, Blogger, Vlogger on YouTube, Tour Guide in Japan. He believes 1 day his videos can bring Japan and Malaysia together. マレーシア華人、ブロガー、YouTubeクリエイター、日本にいるツアーガイドです。いつか自分の動画は日本とマレーシアを繋げる架け橋になると信じています。 Read more ABOUT him.

Leave a Reply