イタリア人の嘆き:日本社会は空しい

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昨日イタリア人の新しい友達 Dさんと京都三条にあるイギリスバー「The Hub」に飲みに行ってきた。

Dさんとの出会いは私にとってとても感動的なものだった。簡単に説明すると、先週妙心寺にイベントの取材に行っていたときに、イベントの終わりに私は彼に声をかけられた。「Hi Brother! 」って

普通はこいつ何言ってんのか分からないというけど、私はすぐに分かった。「この人は私の Youtube ビデオを観てくれたな!」そっ、私のビデオ “Don’t Call Me Brother” を観たから彼は声をかけてくれたんだ。

えーーーー、こんなことは生まれて初めてだった!見ず知らずの人が私のことを知っていてこうやって出会って友達になったなんて、どんなに爽快なことか^^

D さんは祇園にあるイタリア料理屋でシェフをやっているそうだ。日本に来て1年も経ったのに 、日本の生活にとても困っているようだった。この記事は日本社会を批判する目的ではなく、ただ友人との会話が興味深いなと思って、皆と共有して一緒に考えたい。

 

「日本社会は空しい。僕は自分の子どもにそのように育って欲しくない」

Italian says Japan is empty

Dさんが私を飲みに誘ったのは、私のビデオを観て、「シェンは考え方が自由な人だから、語りたい」と思ってくれたらしい。(自慢しちゃってごめんね ^^”)彼が最初に私に発したことばが、「日本社会は空しい」ということだった。

「それはどういうこと?」
「日本社会の人間関係は表にとどまっている。ここにいる皆は社会の決まりに束縛されすぎて、自由に真の関係を築けない。」

「決まりに束縛されすぎる」ということを聞くと、私はとても同感した。だって、私もかつて日本が大嫌いな人間だったから、D さんの気持ちがすぐ理解できた。それは具体的にどういうことかを、Dさんとの会話をまとめながら見てみよう。

 

「悩みごとがあっても妻に言えない日本人、何でキャバ嬢に言うの?」

Italian says Japanese is empty

「イタリアでは、イタリア料理屋には、家族と一緒に食事しにいくのに、ここで働いている店は、なぜかお客さんはキャバ嬢連れのサラリーマンが多い」

働きながらDさんの耳に入ってくるのは、サラリーマンたちがキャバ嬢に言う悩みごと話。仕事の事情、人間関係や夫婦生活の問題など。妻に言っちゃいけないからキャバ嬢に言っている人が多いらしい。これらのことは一生の仲間である妻に言うべきなのに、なぜか妻じゃなくて、皆キャバ嬢に言っている。

「イタリアではそういうことがないの?」
「ないよ!私たちは何でも向き合って話すんだ。何でお金を払ってわざわざ知らない人に話すの?」

お金を払うなら、そこに何の真の関係があるのか?

 

「働く環境が厳しくて非人道的。」

「僕はアルバイトの若者が一所懸命働いているのを見て、しんどいだろうと思ってお客さんがあまりいない時に椅子を座るよう伝えた。けど、マネージャーが怒った。お客さんは神様だから、座っちゃだめだって」

お客さんは神様、労働者は?

「お客さんを尊重すべき」という言い方してくる日本人もいるでしょう。ぶっちゃけ、皆所詮人間でしょ。何でアルバイトの人が椅子に座るという小さなことでも許してくれないの?あまり忙しくない時間だし、それを許さないマネージャーはおろか、それすら許してくれないお客さんは、どんな他人尊重道徳を語れるのか?

お客さんは神様と言い出した時点から、日本社会に人と人とのつながりは崩れているのではないか。

「仕事が終わって、料理の食べ残しがあっても、マネージャーはそれを全部ゴミ箱に捨てる。何で働く人たちでシェアして食べないの?食材もったいないじゃない」

コンビニもうそうだし、賞味期限を過ぎようとしている食べ物を下げても、アルバイトさんに持ち帰らせてはいけないとこが多い。賞味期限まだ過ぎていないのに、何で持ち帰らせないの?全て「お決まり」ということで日本人が束縛される。これは非人道的なんじゃないか?

 

「Why より、How を聞く日本人」

Italian says japan is empty

「店に来てくれる日本人の若者に何回か聞いた事がある。あなたの将来の目標は何?って聞いたら、返ってくる答えは分からないが多い。とりあえず就職するわって。がっかりだ。」

僕たちの国では、何事においてもまず WHY を聞く。物事の原因と理由を知ってから、柔軟に判断をするのが常識だ。日本人の若者の多くは自分の軸がかけている。それは「WHYを聞くこと」が少ないからだと思う。この社会に生きる上で、「お決まり」という物に縛られて、皆「WHY」じゃなくて、「HOW」を聞いてしまう。結局、皆お金を稼ぐという空しいサイクルにはまってしまうのだろう。

「僕は自分の子どもにそう育って欲しくない。アイデアや人間味に溢れたスペースを作るのが僕の夢だ。」

Dさんは悔しい目で語った。

 

シェンの感想

Dさんの言ったことに私は全て理解できる。恐らく日本人たちは気づいていないだろうが、日本で生活している外国人は大体これらの思いをしたことがあると思う。

私も「何で日本人は皆自分の考えを素直に言えないの?」、「何で日本はそんなに社会ルールが厳しいの」、「何で日本人は柔軟に対応できないの?」、などいろいろ悔しく思った時期があった。正直に「素直に話すこと」と「柔軟に対応すること」と「WHY を聞くこと」、この三つは今でも日本人たちに意識して欲しいと思うところだね。

けれども、これらのことはあくまでも外国人から見た観点で、必ずしも日本社会に住み慣れた日本人の問題になるとは限らないことも理解している。これは例えるなら、マレーシア人は納豆が嫌い、どうしても食べられない。逆に日本人はマレーシアの唐辛子が嫌い、食べられない。じゃあ、日本の納豆の作り方が悪いのか、それともマレーシアの唐辛子がだめなのか?

そうじゃなくて、それぞれの国の食文化だから、食べ慣れている人は問題ない、慣れていない人は問題があるということ。イタリア人から見たら「日本社会は空しい」と思うのは、「日本の納豆が臭い」というみたいなもので、「でも日本人たちは納豆が大好きな人が多いじゃん?」つまり、慣れている日本人から見ると「空しくない」ということになる。逆にイタリア人は何でそんなに社会ルールが厳しくないのと日本人が言うかもしれないね。

ちなみに今日納豆の寿司を食べてみた。やっぱり。。。だめだったw

Italian says Japan is empty Natto sushi

文化の違いでこのようなカルチャー・ショックが起こるということは、悲しいけど、喜ぶこともあると思う。それは日本は段々グローバル化社会になってきたこと。「文化は慣れれば問題ない」かもしれなかったが、これからのグローバル社会に応じて、日本もなんらかの行動をとらなきゃいけないのではないかと私は思う。

こんな「日本が嫌い症」から治った私だからこそ、自分の経験を活かして、沢山いる「日本が嫌い症」にかかっている外国人に日本を理解してもらおうと思って、こうやってブログと Youtube を運営している。自分の小さな努力が少しでも役に立てればいいなといつも願っている 😀

 

あなたのリアックションは?

 

Shen Lim
A Chinese Malaysian, Blogger, Vlogger on YouTube, Tour Guide in Japan. He believes 1 day his videos can bring Japan and Malaysia together. マレーシア華人、ブロガー、YouTubeクリエイター、日本にいるツアーガイドです。いつか自分の動画は日本とマレーシアを繋げる架け橋になると信じています。 Read more ABOUT him.

This Post Has 2 Comments

  1. Pingback: うつ病は誰のせい?ー日本社会の根本を変えるために

  2. Akina M

    お客様は神様です、に含まれた背景があると思うんです
    言葉通りだけで意味を取ってしまうと、本当に横柄に聞こえてしまいますよね

    台詞をいう店側としては
    その①
    お客さまが来て下さるから、お店として成り立っていますありがとうございます。
    その②
    自分の役割に誇りを持っているので、お客さまの前では自分の仕事を完璧にこなしたいのです。休む(=さぼる)なんてもってのほか。
    その③
    雇い主から、お給料を頂いて働いています。
    休憩するなら休憩時間に。
    ④仕事中サボったり、おしゃべりしてると、苦情が来ることもあります。お店にとってマイナスイメージになります。
    ⑤もてなす心
    快適に、満足してから気持ちよく帰って貰いたい。
    (全ての店に共通する訳じゃないけれど)

    思いやり、もてなす店側の心から『お客さまは神様です』は来ていると思うんで、客が店員を見下してる訳じゃないと思いますよ(๑´ ー`๑)
    大抵の日本人は働くとき、こう考えてると思います。イタリア流を受け入れつつ、働けたらいいのですが(´・ェ・`)

    イタリアの方にも堅苦しくみえないような、自然なもてなしが必要なのか
    それとも堅苦しいようみえるが、実はそうではないんだ
    日本人にはこれが普通でそんなに窮屈ではないんだということを理解して貰うべきなんでしょうか
    これは日本側に立ち過ぎた意見ですかね

    なんにせよ、日本は右にならえ。の社会です。
    私もそうして育ってきましたし、今もその殻を中々破れません。
    けらど、そういう社会だからこそ、災害時に秩序が保たれたのかもしれません。
    二面性がありますが、どちらも受け入れて貰えるように努力していけたらと思います(*´ー`)

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